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完成して終わってしまうなら、終わらずに続くことを願いたい。

2017年7月2日 at 10:28

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ちょうど12年前、僕は飲食店で働いていた。
9時に出勤、24時まで営業、そこから片付け、終了は朝の5時。そんなルーティーンが毎日続いた。
 
4月から本格的に入った店の経営は思わしくなく、僕を誘ってくれた先輩も早々に諦めて辞めていった。僕は関わり始めたばかりだからやめるわけにいかず、やめることは考えずに働くことにだけ集中していた。
 
3店舗あった店のうち、瀬戸の店は特に売上が悪かったため、その店もどうなるかわからないからという理由で、巨大なオーブンを名古屋の店に運ぶ話が浮上した。
200kgはゆうに超えるサイズの大型のオーブンは基本的に業者さんが運ばないと無理な大きさで、でも自分たちの給料も払えない僕たちでは、そんなお金も払うことができず、社長の強引な無茶振りで、自分たちでオーブンを抱えて運び出す話にまとまった。
 
僕が基本的に人に迷惑がかかるようなやり方が嫌いだ。
たぶん嫌われたくないと思ったり、他の人を危険な目に合わすことは責任も負えないし、怖いからだと思う。
 
「そんなことをして誰かが死んだらどうするんですか!」と社長と口論になっても「でも、やらないといけないだろう!」と恫喝まがいに言われたことは今でも鮮明に覚えていて、それ以降、自分たちの非を認めずに何かを強引に推し進めることに強く反発するようになった。結局運び出しは実行され、人手が必要だったので、スタッフ以外で僕の兄や友達も呼んできてオーブンを運び出した。
運良く、怪我人も出ずにプロジェクトは完了した。
 
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昨日は12年ぶりに重量物の運搬。
 
餅つき機は僕だけではもちろん運びだせず、12年前に来てくれた友達に運ぶのを手伝ってと連絡して、また一緒に来てもらった。友達とはいえ、彼はクレーンや玉掛けの免許を持っていて、普段は10トンの大型トラックを運転しているプロなので、本当に頼もしくてありがたかった。
 
レンタカーをちゃんと借りて、クレーンで餅つき機を積み下ろして、帰りに津市内の鰻屋さんでごはんを食べて話をしながら、僕たちもちょっとは大人になったかなぁとしみじみ考えていた。
 
「正月に酔っ払ってその後吉野家行ったよね」とか、「りょうくんに色々お酒を教えてもらった」とか懐かしい話をしていると、僕が今やっているいろんなことは、やっぱり色々な関わった人たちの影響が大きい。
だからせめて自分が誰かに関わったり、寄り添ったりする時には、その人たちの人生についてもきちんと考えたいなと思った。
 
水を下から上に無理にあげようとするようなことばかりやっていると、きっと麻痺してくるんだろうけど、なんだか自分の欲の為だけに誰かを巻き込む人生では、幸せになれないんじゃないか。
ごちゃごちゃしていても、こうやってトラックに乗って、「この村が本当にできたら情熱大陸でれるよ。」とか言いながら、誰かと一緒に前を向いて進んでいけるプロセスが楽しくて、それを求めて色々やりたいことが出てくるんだと気がついた。
 
正直に話すと、やっている色々なこと全部、完成しなくてもいいんじゃないか。と思った。
完成して終わってしまうくらいなら、終わらずに続くことを願いたい。
いつかは終わりがくることはわかっているけど、そう思った。