協同とアドバイザーは違う。僕なら協同で頑張りたいなあと思う。

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三重県での村作りのプロジェクトも徐々に概要がまとまってきて、昨日はその方向性を話し合うミーティングを開催しました。普段は朝から出掛けていますが、昼間はデザインの仕事をしていたので夕方から出掛けました。
 
このプロジェクトを一緒に進めている「天然食材農園二十一世紀」の藤田さんは今年で75歳。去年の秋に三重県の土地を訪問して、その雰囲気をとても好きになって、いつかこういうところで仕事をしたいと思いながら、気がついたら村作りを始めていて、何が起きるか分からないなあと何だか不思議な感じです。
 
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昨日はこれから作る拠点のネーミングの方向性や、この働きかけが村の人たちにとって良いものにならなければならないという話や、今年のニンニクの作付けの話や、色々な話をしました。
 
この村作りの話のスポンサーは高杉アトリエになります。この話が出てきた時に外部から資本を入れる話とか、色んなことを検討しました。でも村作りは外の力を借りるのではなくて、自分たちの力で拠点を管理しないとだめだと思って、自分で投資しようと決めました。藤田さんも元気とはいえご高齢。継続して物事を進めて行くには、僕たちのような年齢の人間も必要です。
 
色々と忙しいので誰か右腕になって動いてくれる人が居ないかなあと思っているのですが、これはビジネスというよりも村おこしなので、お金を儲けたいと思うだけでは続かない事で、長期的なスパンで動かないと行けません。だからまず10年。投資した額を10年で返済する計画です。もしその話を一緒に本気でがんばりたいと思う人が居たら、ぜひ一度連絡してほしいです。多分なかなか経験出来る事でない、貴重で刺激的な体験だと思います。
 
それにしても物事ってトントン拍子には進みません。これだけ見ているととてもスムーズに進んでいるように見えても、毎週のように三重県に通って色々な方向性がきちんと合っているかを共有したり、こんなカレーミーティングがあったり、意外に地道な動きです。
 
前に関わっていたプロジェクトで、急に外から見て魅力的に思ったのか「この商品をニューヨークに持って行ってもいいですか?」とか話しに入ってきた人たちが居たけど、結局なにも進みませんでした。全員とは勿論言いませんが、話の上澄みだけを掬って動こうとするコンサルティングの方達って今でも多い。良い話だけに飛びついて、悪い話には見向きもしない中途半端なやり方では、物事は進まない。
 
本当に「協同」で何かをやりたいなら、お互いにリスクテイクをしなければいけません。あたかも「協同」を装いながら、アドバイスでお金をもらおうとするコンサルティングでは、村作りはできない。
だったら最初から「アドバイス」をするからお金をもらえませんか?と話して、そこに共感してもらえればフィーが発生するのが自然なんだと思う。
 
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藤田さんが言っていました。
今までもちょっと関わりたいっていう人はたくさん居たけどだいたい続かないと。
 
そこには折角なのにもったいないというニュアンスが含まれていた気がしました。僕も経験上、ひとつの事を続けることでしか分からないことって沢山あるなぁと思っています。嫌だから仕事を変えたり、面倒だからプロジェクトに参加しなくなったり、それはある意味普通ですが、でも最後までやるって結構大切な気がします。
 
例えばですが、働いている会社が潰れる時に途中でドロップアウトするのも確かに一つの手ですが、実際に潰れてみると分かることがあったりします。それは後から考えると決して悪い事でなかったと思える時が来ると思います。
泥水を飲んだ人って現実を受け止める力がちゃんと付く。
 
どれだけ話が上手くなっても、泥水の味を知っているのと知らないのでは、生きていく力が違う。
どちらが良いのかは本人次第ですが、僕は泥水を飲みながらでも協同できる人間になりたいなぁと思っています。

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