これからの時代を生きていく為に必要なこと


今年のお正月は滅多に行かない人混みに出かけて、熱田神宮の初詣に行った。
そこから3ヶ月あまりで状況は一変し、こんな人混みは有り得ないという世の中に変わった。
 
東日本大震災の時に、僕自身が強くならないとやっぱり駄目だと思い1年前倒しで会社を飛び出した。今はちょうどあの頃の感覚に似ているというか、前向きな冗談を言おうものなら石でも飛んでくるのではないかという気持ちになる。
 
東日本大震災から約5年前、僕は25歳くらいだったが先輩に誘われて参画した飲食ベンチャー企業で、事業に失敗して大変な時期があった。財布にお金も入っておらず、通帳にもお金が入っておらず、お店で余ったものを食べて過ごす毎日。月末に業者さんからは督促の電話が携帯に入り、アルバイトの給料は滞り、もちろん自分の給料なんて無い。会社で働いていた時の貯金もなくなり、そんな時期に同窓会の誘いに行こうにもお金は無いし、外を出歩くのが怖くなり、引き籠りがちになっていた。失敗した、お金もない、何も無いで自信を失っていたんだと思う。
 
僕はその中で近しい人の自己破産を目の当たりにしたり、その後はどうなるかというのも色々見てきた。だからこそ自分はどうしようかと考えながら生きてきた15年だった。
 
自分でできることを増やしていったのは、投資に例えるとリスク分散するイメージと同じで、一つのことが駄目になっても違うもので生きていこうと考えたからだ。安定している時にこそ分散させないと駄目だとずっと考えて行動に移してきた。お金を貯めないのかと先日聞かれて、お金は緊急時にすぐに空になるからそれよりも次につなげるスキルやインフラの方が大事と自然に答えていた。まさにそれに助けられている毎日だ。
 
僕は数年前ある方に「高杉君、この先のことを考えると田んぼを買った方がいいよ」と言われた。実際にその方はその後に長野に移住してぶどうを栽培している。僕はその意味についてじっくり考えて、これから先のことを考えた末に少し田舎の方に移住して体制を整えようと考えている。大きな社会の枠から自ら少しずれることで、変化に強い体制を築きたいと考えているからだ。
 
僕が考えていることが正しいかどうかはどうでも良くて、これからの時代に必要なメンタルというのは「自分で行動して納得すること」であり、国が緊急だと言わなくても自分で自分を守りたいなら家に留まる覚悟も必要だということだ。厳しい意見に聞こえるかも知れないけど、究極は自己責任だし緊急時に誰も守ってはくれない。誰かのせいにして生きることをやめない限り、この不安はずっと続いていく。
 
「誰でも自分で考えて動ける訳ではない」と言われそうだなと思いながら書いているけど、1つが駄目になると怖いと思ったなら2つにするしか無い。制度の問題も理解できるけど、制度を変えるよりも自分の生き方を変化させていく方が速いならそうした方がいい。自分のことを大切にする為に、自分で考えて一つずつ実行に移すことが大切だし、それしか不安を解消する方法がない。
 
きっと今のこの状況は、誰かのせいにするのではなくて、自分で立ち上がれと言われているのだと感じている。淡々と、出来ることをやっていこう。

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