20年前、10年前、そしてこれからの10年。

僕には好きな雑誌があって、それは約20年前のPen。
「会社よさらば!ホームオフィスで行こう」というSOHOの特集があって、そこでは効率化優先のオフィスより自宅でクリエイティブになろうということが書いている。

インターネットが出てきてすぐにSOHOという言葉が生まれて、高校生だった僕は海外とメールがやれることに驚いた。プログラミングの勉強をしている時に「これからは自宅がオフィスになるんだ」と聞いてすごい時代だなぁと感じだ思い出がありますが、結局あれから約25年。コロナ禍がきっかけではあるけど、少しずつではあるけど先人が描いていた未来に少しずつ近づいている気がしています。

抱えている課題は10年前から変わっていないのかも知れない

今月末で、会社を退職してからいよいよ10年。東日本大震災を機に勢い任せに会社を飛び出してからなんとかここまで来ることができました。

10年前に買った雑誌でとても共感して今も取ってあるEYESCREAMの2011年8月号では、震災を機に東京の街中で遊んでいたクリエイター(例えばスタイリスト兼カメラマンの熊谷隆志さんとか)が葉山に引っ越してそこから東京へ通うライフスタイルになった話とか、カメラマンの鈴木心さんがミニマリスト的な動き方で撮影スタイルを変えていった話とか、やっぱり震災という影響は大きくて、僕自身も「変わらなきゃ」という気持ちでいっぱいでした。

そこから10年、振り返って雑誌をめくっていると今年になって編集したのか?と思うくらい内容が今の時代にあっていて驚く。結局僕たちの生活はこの10年も変わらず経済が上向きであるという前提で生活をしていて、こういう非常事態が来ると一瞬は未来のことを考えるけど、また元の生活に戻っていくのが僕たちなんだろうなと少し考え込んでしまいました。

地方から都会へ通うというのは「消費しながら生きる生活と、生産活動をする生活」のバランスを取っている気がするし、SOHOはより自分の時間を手に入れて豊かに暮らしたいと願う人たちの思想だったり。これは何か自分たちの生活に疑問を感じて動き出したムーブメントで、でも100%割り切ってライフスタイルを変えることができないジレンマだったりもする。

僕自身の話でいうと、田舎に移住してもうすぐ1年経過する。相変わらず都会には通うし効率的なオフィスで今までよりも仕事をする時間が増えて、新しい取り組みも始めて忙しさは加速している。思っていた生活とは違うけど、生活はそんなに簡単に変わるものでもないなと感じています。

働き方のスタイルは変わらなかったけど、確実に変わってきたこともある

家庭にはテレビや冷蔵庫や洗濯機があるかないかを言う必要もないくらいに当たり前になり、車に乗りたい人は買わなくてシェアリングサービスで借りればよくて、格安で音楽を聞けて雑誌も読める。洋服のサブスクリプションまである現代で、本当に器用に生きていけば今までよりも効率的に、要領よく生きていくことができる気がする。

でもなにか味気ない気もしていて、泥臭いことに惹かれたりもするけど、普通に暮らしているとそこまで本気で何かに取り組む勇気もない。そんな時代だからこそクラウドファンディングで「自分の夢を人に託す」とか、個人が個人に投資するサービスが台頭してきたのかなと思います。

消費の方向性が外側に向いてきたということは確実に変わってきたことで、これから10年でさらに変わってくる気がしてきます。僕自身もこの10年でたくさんのプロジェクトに関わり過ごしてきて、これからの未来について少しずつどうしたら良いのかが自分自身でイメージできるようになってきました。

これからの10年はより楽しく生きていくためのコミュニティづくり

こんな決断するのになんで2週間もかけるのか?2秒で判断できるのに時間がもったいないと感じて、震災を目の当たりにして「残された時間が足りない」と感じて焦って会社を飛び出した。それから10年間、自分で働いて結局自分1人では何にもできないと感じて、今必要だと思っているのはみんなで何かを取り組むための仕組みづくり。

僕がやっていきたいことは、自分以外の人の仕事づくり。仲間を増やし、みんなで目標高く色々な課題にチャレンジしていくこと。みんなが精一杯できることをやっていき、お互いの立場や置かれた状況をみんなで理解して尊重して働ける場所づくり。経済規模が都会よりも小さい場所でのチャレンジはとても大変だけど、越境ECを含めてスモールビジネスの合わせ技でボリュームを生み出し、ユニークで唯一無二の商品づくり。全国から海外までを意識したプラットフォームづくり、田舎でもやっていけるという証明。終の住処と決めた僕たちが住んでいる場所での新しいチャレンジ。これからの10年はこんなことを意識して仕事に取り組んでいきたいと思っています。

今までもイメージしたことがちゃんと形になってきたから、きっとこれからの未来も明るいと思う。

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